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犬の去勢・避妊のメリットとデメリット
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    去勢・避妊手術は動物病院で最も多く行われる手術と言っていいでしょう。
    愛犬に手術をさせるかどうか、悩む飼い主さんも多いと思います。

    そこで今回は去勢・避妊手術を行うメリット・デメリットについてご紹介します。

    エリザベスハットを被った犬

    去勢・避妊手術のメリット

    望まない妊娠を防ぐことができる

    避妊手術をしていないメス犬は発情期になるとフェロモンでオス犬をひきつけます。

    実はオス犬に発情期はなく、メス犬の刺激によって年中いつでも発情が起こってしまうのです。
    もし排卵のタイミングで去勢をしていないオス犬と交尾をすると、高い確率で妊娠が成立します。

    去勢・避妊手術をしていればこういった危険も起きず、望まない妊娠を避けることができます。

    問題行動の改善

    オス犬の場合、おしっこによるマーキングや攻撃性などが改善される場合があります。

    ※必ず改善されるわけではありません

    病気の予防

    生殖器や性ホルモン由来の疾患を防ぐことができます。
    これは飼い主さんが手術に踏みきる大きな理由の一つです。

    予防できる代表的な病気を紹介します。

    オス犬の場合

    前立腺肥大

    人間と同じく、犬も年齢を重ねると男性ホルモンの影響で前立腺肥大が起こります。

    前立腺は尿道を囲うように存在する器官で、その上には直腸が通っています。
    前立腺が肥大すると直腸と尿道を圧迫してしまい、排便や排尿が困難になる事があります。

    会陰ヘルニア

    肛門まわりの筋肉の隙間からお腹の中の臓器が飛びだしてしまう病気です。

    前立腺肥大による排便困難でいきむようになることで、より発生しやすくなります。
    膀胱や腸が出てしまった場合、命に関わることもあります。

    肛門周囲腺腫

    肛門の周囲などにできる良性腫瘍です。
    大きな腫瘍になると排便が困難になってしまいます。

    精巣腫瘍

    老犬になると精巣が腫瘍化してしまうことがあります。
    去勢手術をすれば精巣そのものをとってしまうので、そうなる心配はありません。

    メス犬の場合

    乳腺腫瘍

    避妊手術をしていないメス犬は、歳をとるとホルモンの影響で乳腺に腫瘍ができやすくなります。
    また犬の乳腺腫瘍は50%の確率で悪性であると言われています。これがいわゆる乳がんです。

    子宮蓄膿症

    子宮内に膿が溜まってしまう病気です。
    緊急性が高く、命に関わる事もある病気です。

    卵巣腫瘍

    卵巣が腫瘍化してしまう病気ですが、避妊手術で卵巣を摘出してしまえば起こることはありません。

    おむつをした犬

    去勢・避妊手術のデメリット

    全身麻酔のリスク

    最大のデメリットといえるでしょう。
    手術は成功しても麻酔から覚めないという例がごく稀に存在します。

    全身麻酔によるリスクをできる限り少なくするためには術前の検査をしっかり行い、万全の対策をとることが必要です。

    太りやすくなる

    去勢・避妊手術をすると生殖活動に使われていたエネルギーが必要なくなります。
    またテリトリー意識が低下し、運動量が減ります。

    そのため、手術前と同じ食事を与えていると肥満になる傾向があります。

    去勢・避妊手術後は食事量を調整するか、低カロリー食への切り替えが必要な場合があります

    尿失禁

    避妊手術によっておもらしをしやすくなる子がいます。
    中~大型犬に多いとされていますが、小型犬でも起こりえます。

    さいごに

    去勢・避妊手術によるメリット・デメリットは様々です。
    この記事を参考に、手術をしたほうがよいのかどうか、愛犬との暮らしに向き合いじっくり考えてみてください。

去勢・避妊手術は動物病院で最も多く行われる手術と言っていいでしょう。
愛犬に手術をさせるかどうか、悩む飼い主さんも多いと思います。

そこで今回は去勢・避妊手術を行うメリット・デメリットについてご紹介します。

エリザベスハットを被った犬

去勢・避妊手術のメリット

望まない妊娠を防ぐことができる

避妊手術をしていないメス犬は発情期になるとフェロモンでオス犬をひきつけます。

実はオス犬に発情期はなく、メス犬の刺激によって年中いつでも発情が起こってしまうのです。
もし排卵のタイミングで去勢をしていないオス犬と交尾をすると、高い確率で妊娠が成立します。

去勢・避妊手術をしていればこういった危険も起きず、望まない妊娠を避けることができます。

問題行動の改善

オス犬の場合、おしっこによるマーキングや攻撃性などが改善される場合があります。

※必ず改善されるわけではありません

病気の予防

生殖器や性ホルモン由来の疾患を防ぐことができます。
これは飼い主さんが手術に踏みきる大きな理由の一つです。

予防できる代表的な病気を紹介します。

オス犬の場合

前立腺肥大

人間と同じく、犬も年齢を重ねると男性ホルモンの影響で前立腺肥大が起こります。

前立腺は尿道を囲うように存在する器官で、その上には直腸が通っています。
前立腺が肥大すると直腸と尿道を圧迫してしまい、排便や排尿が困難になる事があります。

会陰ヘルニア

肛門まわりの筋肉の隙間からお腹の中の臓器が飛びだしてしまう病気です。

前立腺肥大による排便困難でいきむようになることで、より発生しやすくなります。
膀胱や腸が出てしまった場合、命に関わることもあります。

肛門周囲腺腫

肛門の周囲などにできる良性腫瘍です。
大きな腫瘍になると排便が困難になってしまいます。

精巣腫瘍

老犬になると精巣が腫瘍化してしまうことがあります。
去勢手術をすれば精巣そのものをとってしまうので、そうなる心配はありません。

メス犬の場合

乳腺腫瘍

避妊手術をしていないメス犬は、歳をとるとホルモンの影響で乳腺に腫瘍ができやすくなります。
また犬の乳腺腫瘍は50%の確率で悪性であると言われています。これがいわゆる乳がんです。

子宮蓄膿症

子宮内に膿が溜まってしまう病気です。
緊急性が高く、命に関わる事もある病気です。

卵巣腫瘍

卵巣が腫瘍化してしまう病気ですが、避妊手術で卵巣を摘出してしまえば起こることはありません。

おむつをした犬

去勢・避妊手術のデメリット

全身麻酔のリスク

最大のデメリットといえるでしょう。
手術は成功しても麻酔から覚めないという例がごく稀に存在します。

全身麻酔によるリスクをできる限り少なくするためには術前の検査をしっかり行い、万全の対策をとることが必要です。

太りやすくなる

去勢・避妊手術をすると生殖活動に使われていたエネルギーが必要なくなります。
またテリトリー意識が低下し、運動量が減ります。

そのため、手術前と同じ食事を与えていると肥満になる傾向があります。

去勢・避妊手術後は食事量を調整するか、低カロリー食への切り替えが必要な場合があります

尿失禁

避妊手術によっておもらしをしやすくなる子がいます。
中~大型犬に多いとされていますが、小型犬でも起こりえます。

さいごに

去勢・避妊手術によるメリット・デメリットは様々です。
この記事を参考に、手術をしたほうがよいのかどうか、愛犬との暮らしに向き合いじっくり考えてみてください。

著作者プロフィール

2019年05月29日

犬の病気

獣医師 高倉裕人

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