-
犬猫に新型コロナ感染の危険はあるの?従来のコロナウイルス についても合わせて解説
世界各国で、人の新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に伴い、さまざまな対策が始まっていますが、未知のウイルスに対する脅威はまだまだ収まりが見えません。
コロナウイルスについて様々な情報が飛び交っていますが、そもそもコロナウイルスとはどういうものなのでしょうか。
コロナウイルスとは何か
一本鎖RNA型核酸を含む直径60~160㎚の多形性(様々な形)で、エンベロープという膜で覆われ、その回りにコロナ特有の王冠型の突起物(スパイク)が出ています。
コロナウイルスは様々な家畜に感染するウイルスであることが既に分かっています。
牛コロナウイルスは、牛コロナウイルス感染症
豚コロナウイルスは、豚伝染性胃腸炎
鶏コロナウイルスは、鶏伝染性気管支炎
犬コロナウイルスは、犬コロナウイルス感染症(コロナウイルス性腸炎)
猫コロナウイルスは、猫コロナウイルス感染症(コロナウイルス性腸炎)、猫伝染性腹膜炎を引き起こします。
犬猫も新型コロナウイルスにかかるの?
それぞれのコロナウイルスには宿主(寄生する生物)特異性があり、犬は犬コロナウイルスにしかかかりませんし、猫は猫コロナウイルスにしかかかりません。
よって、犬が猫コロナウイルスにかかることはないと考えられています。
しかし、2月26日、「香港で、新型コロナウイルス感染が確認された人の自宅にいたペットの犬に対して、ウイルス検査をおこなったところ、弱い陽性反応が出た、犬は今のところ無症状」という驚きのニュースが報道されました。
これを受けて東京都獣医師会が、これまでに報告例はないとする一方、可能性は完全に否定できないとコメントしました。
ペットを飼っている人には、衝撃的なニュースです。
今のところ、ウイルスがたまたま犬猫の体に付着していて、弱い陽性反応になったのでは…という見方が強いようですが、犬の体内でウイルスが増殖したのか、真相はわかりません。
新型コロナウイルスの正体はまだ明らかになっていないからです。
犬コロナウイルス感染症って何?
犬コロナウイルス感染症は犬コロナウイルスによって引き起こされます。
水溶性下痢、嘔吐、食欲不振、脱水などの消化器症状を示します。
一般的に、感染経路は便からの接触感染が多いとされています。
幼犬は重篤になることがありますが、成犬は感染しているも症状がない状態(不顕性感染)がほとんどです。
ストレスがかかったり、体調が悪いときに症状がでてきます。
混合ワクチンが開発されているので、すでに多くの犬に接種されています。
猫コロナウイルス感染症と、猫伝染性腹膜炎
猫コロナウイルスの感染によって起こり、下痢を起こす猫コロナウイルス感染症と、猫伝染性腹膜炎の2種類があります。
猫コロナウイルス感染症の場合は、腸炎をおこし、水様性の下痢が数日続きますが、無症状の猫もいます。
猫伝染性腹膜炎は、ほとんどが不顕性感染ですが、発症すると重篤で致死率も高いため危険な病気です。
発症すると、症状は浸出型と乾燥型の2型に分けられます。
浸出型
腹水貯留や腹膜炎、特徴的に腹部が膨隆(おなかがポッコリ出ている状態)します。
乾燥型
角膜炎や網膜炎、後躯運動麻痺などがおこります。
猫コロナウイルスには、ワクチンもなく、有効な治療法もありません。
新型コロナウイルスの危険性について
なぜここまでいろんな憶測が巻き起こるのか、それは相手がウイルスだからです。
ウイルスは細菌などと違って、感染した人や動物の体内で増殖し、変異します。
変異は、ワクチンや治療薬を開発するのを困難にし、世界的な大流行(パンデミック)を引き起こします。
どんなウイルスでも進化する可能性がある、その意味では、人と犬猫の間の感染の可能性をゼロであると、完全に否定することができないのです。
コロナウイルスからペットを守るには?
飼い主が新型コロナウイルスに感染してしまったら、ペットはどうしたらいいでしょう?
自宅にはウイルスが残っている可能性もあるため、ペットは家に残さずペットホテルなどに預けるべきです。
預け先には、飼い主の新型コロナウイルス感染を伝え、状況を前もって連絡してください。
ペットにも飼い主との接触で、わずかでもウイルスが付着しているかもしれないことを想定し、可能であればシャンプーしてもらう、難しければシャワーシートなどで清潔にしたり、着せていた洋服などを洗濯してださい。
濃厚接触も避けてください。
普段から使用するペット用品、リードや、フード皿など、できるものはアルコールなどで消毒し、非感染者が扱う場合、手袋などを着用してもらうのも有効です。
万が一、ペットの様子がおかしいかもしれないと思ったときは、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
最後に
現時点では、新型コロナウイルスが人以外の動物に感染したという報告はありません。
しかし、新型インフルエンザがそうだったように、いつウイルス変異が種の壁を越えて蔓延していくかわかりません。
まず、私たちにできることは、常に正しい情報を得るよう心がけ、自分自身が感染してしまわないように細心の注意を払うことです。
世界各国で、人の新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に伴い、さまざまな対策が始まっていますが、未知のウイルスに対する脅威はまだまだ収まりが見えません。
コロナウイルスについて様々な情報が飛び交っていますが、そもそもコロナウイルスとはどういうものなのでしょうか。
コロナウイルスとは何か
一本鎖RNA型核酸を含む直径60~160㎚の多形性(様々な形)で、エンベロープという膜で覆われ、その回りにコロナ特有の王冠型の突起物(スパイク)が出ています。
コロナウイルスは様々な家畜に感染するウイルスであることが既に分かっています。
牛コロナウイルスは、牛コロナウイルス感染症
豚コロナウイルスは、豚伝染性胃腸炎
鶏コロナウイルスは、鶏伝染性気管支炎
犬コロナウイルスは、犬コロナウイルス感染症(コロナウイルス性腸炎)
猫コロナウイルスは、猫コロナウイルス感染症(コロナウイルス性腸炎)、猫伝染性腹膜炎を引き起こします。
犬猫も新型コロナウイルスにかかるの?
それぞれのコロナウイルスには宿主(寄生する生物)特異性があり、犬は犬コロナウイルスにしかかかりませんし、猫は猫コロナウイルスにしかかかりません。
よって、犬が猫コロナウイルスにかかることはないと考えられています。
しかし、2月26日、「香港で、新型コロナウイルス感染が確認された人の自宅にいたペットの犬に対して、ウイルス検査をおこなったところ、弱い陽性反応が出た、犬は今のところ無症状」という驚きのニュースが報道されました。
これを受けて東京都獣医師会が、これまでに報告例はないとする一方、可能性は完全に否定できないとコメントしました。
ペットを飼っている人には、衝撃的なニュースです。
今のところ、ウイルスがたまたま犬猫の体に付着していて、弱い陽性反応になったのでは…という見方が強いようですが、犬の体内でウイルスが増殖したのか、真相はわかりません。
新型コロナウイルスの正体はまだ明らかになっていないからです。
犬コロナウイルス感染症って何?
犬コロナウイルス感染症は犬コロナウイルスによって引き起こされます。
水溶性下痢、嘔吐、食欲不振、脱水などの消化器症状を示します。
一般的に、感染経路は便からの接触感染が多いとされています。
幼犬は重篤になることがありますが、成犬は感染しているも症状がない状態(不顕性感染)がほとんどです。
ストレスがかかったり、体調が悪いときに症状がでてきます。
混合ワクチンが開発されているので、すでに多くの犬に接種されています。
猫コロナウイルス感染症と、猫伝染性腹膜炎
猫コロナウイルスの感染によって起こり、下痢を起こす猫コロナウイルス感染症と、猫伝染性腹膜炎の2種類があります。
猫コロナウイルス感染症の場合は、腸炎をおこし、水様性の下痢が数日続きますが、無症状の猫もいます。
猫伝染性腹膜炎は、ほとんどが不顕性感染ですが、発症すると重篤で致死率も高いため危険な病気です。
発症すると、症状は浸出型と乾燥型の2型に分けられます。
浸出型
腹水貯留や腹膜炎、特徴的に腹部が膨隆(おなかがポッコリ出ている状態)します。
乾燥型
角膜炎や網膜炎、後躯運動麻痺などがおこります。
猫コロナウイルスには、ワクチンもなく、有効な治療法もありません。
新型コロナウイルスの危険性について
なぜここまでいろんな憶測が巻き起こるのか、それは相手がウイルスだからです。
ウイルスは細菌などと違って、感染した人や動物の体内で増殖し、変異します。
変異は、ワクチンや治療薬を開発するのを困難にし、世界的な大流行(パンデミック)を引き起こします。
どんなウイルスでも進化する可能性がある、その意味では、人と犬猫の間の感染の可能性をゼロであると、完全に否定することができないのです。
コロナウイルスからペットを守るには?
飼い主が新型コロナウイルスに感染してしまったら、ペットはどうしたらいいでしょう?
自宅にはウイルスが残っている可能性もあるため、ペットは家に残さずペットホテルなどに預けるべきです。
預け先には、飼い主の新型コロナウイルス感染を伝え、状況を前もって連絡してください。
ペットにも飼い主との接触で、わずかでもウイルスが付着しているかもしれないことを想定し、可能であればシャンプーしてもらう、難しければシャワーシートなどで清潔にしたり、着せていた洋服などを洗濯してださい。
濃厚接触も避けてください。
普段から使用するペット用品、リードや、フード皿など、できるものはアルコールなどで消毒し、非感染者が扱う場合、手袋などを着用してもらうのも有効です。
万が一、ペットの様子がおかしいかもしれないと思ったときは、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
最後に
現時点では、新型コロナウイルスが人以外の動物に感染したという報告はありません。
しかし、新型インフルエンザがそうだったように、いつウイルス変異が種の壁を越えて蔓延していくかわかりません。
まず、私たちにできることは、常に正しい情報を得るよう心がけ、自分自身が感染してしまわないように細心の注意を払うことです。