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ケンネルコフってどんな病気?
- イヌパラインフルエンザウイルス
- イヌアデノウイルスⅡ型
- 気管支敗血症菌(ボルデテラ)
- マイコプラズマ など
ケンネルコフとは犬伝染性気管気管支炎といわれ、咳を主症状とする呼吸器感染症です。
感染力が非常に強く、仔犬や老犬、免疫力が落ちた犬では重症化することがあるため、獣医師による診療が必要となる病気です。
ここではケンネルコフの原因や症状、治療法や予防策などを確認していきましょう。
原因
ケンネルコフとは「犬舎の咳」を意味し、ペットショップやドッグショー、保護施設などの犬が多く集まる場所で感染する可能性が高い病気です。
感染した犬の咳やくしゃみ、餌の容器やおもちゃなどの器具を介して感染するため、伝染力が非常に強いです。
原因となる主な病原体
これらが複合的に感染すると重症化する場合があります。
症状
感染してから3~14日間の潜伏期間があり、その後に咳こむようになります。
興奮したり環境が変わると症状が悪化して、ガチョウが鳴くような咳が長く続きます。
喉に何かつかえたような咳を一日中繰り返すようになり、咳の後に透明な流動物や泡を吐き出します。
飼い主は何かが喉に刺さっているのではないかと考え来院し、ケンネルコフと診断される場合があります。
ケンネルコフはウイルスや細菌など様々な病原体に感染することで引き起こされます。
1 単独感染(原因となる病原体が1つ)
元気や食欲があり、咳以外は普段と変わりなく生活できることが多いため、おおむね2週間以内に症状が治まる傾向にあります。
2 混合感染(原因となる病原体が2つ以上)
咳に加えて発熱や鼻水、くしゃみ、食欲不振や元気消失などの症状が見られます。
抵抗力の弱い仔犬や老犬、持病を持っていたり、免疫力が下がった犬では重症化し、命を落とす可能性があり危険です。
診断
症状が出て来院する犬の多くは、受診の1〜2週間前に咳やくしゃみをしている感染犬と接触しています。
診察する際に、優しく頸部の気管に触ると一時的に咳をします。
飼い主は、いつから症状が始まったか、咳やくしゃみをしている犬や不特定多数の犬との接触はあったか、ワクチンを接種しているかを動物病院に行く前に確認しておくと良いでしょう。
治療
1 軽症
自然治癒することが多いですが、数週間は咳などの症状が続きます。そのため運動を制限する必要があり、症状によっては咳の症状を和らげるため気管支拡張薬や鎮咳薬の投与を行います。
2 重症
原因となる病原体が複数になることが多いため、ウイルスに対しては免疫力を上げる薬剤(インターフェロン)や咳の症状を和らげる薬を投与します。
細菌に対しては抗生剤の投与が有効です。
またネブライザー(経口吸入器)がある動物病院では、気管支拡張薬と抗生剤を同時に吸入させることもあります。
予防
ケンネルコフの原因となる病原体のうち、イヌパラインフルエンザウイルスやイヌアデノウイルスⅡ型に対しては、混合ワクチン(5種以上)を接種することで重症化を予防することが可能です。
ワクチン接種を行っていても、ケンネルコフになる可能性はゼロではありません。
しかしワクチン未接種の犬よりも症状が軽症になることが多いため、定期的なワクチン接種が強く推奨されます。
また感染した犬に近づけないことも重要な予防になります。
多頭飼育の場合は、感染した犬は隔離して他の犬との接触を控えてください。
仔犬の場合、混合ワクチンを接種するまでは、犬が多く集まる場所へ行くことは控えましょう。
まとめ
ケンネルコフは、伝染力が非常に強い複数の病原体が原因となって発症する感染症です。
咳の症状が数日続く場合にはすぐに動物病院に連れていきましょう。
病院に連れて行く前に電話で症状を伝えておくと、効率的な診療が受けられて、他の犬に感染を拡げない対応をすることができます。
混合ワクチンを接種することで重症化は防ぐことが出来るため、ワクチン接種は定期的に行うようにしましょう。
ケンネルコフとは犬伝染性気管気管支炎といわれ、咳を主症状とする呼吸器感染症です。
感染力が非常に強く、仔犬や老犬、免疫力が落ちた犬では重症化することがあるため、獣医師による診療が必要となる病気です。
ここではケンネルコフの原因や症状、治療法や予防策などを確認していきましょう。
原因
ケンネルコフとは「犬舎の咳」を意味し、ペットショップやドッグショー、保護施設などの犬が多く集まる場所で感染する可能性が高い病気です。
感染した犬の咳やくしゃみ、餌の容器やおもちゃなどの器具を介して感染するため、伝染力が非常に強いです。
原因となる主な病原体
- イヌパラインフルエンザウイルス
- イヌアデノウイルスⅡ型
- 気管支敗血症菌(ボルデテラ)
- マイコプラズマ など
これらが複合的に感染すると重症化する場合があります。
症状
感染してから3~14日間の潜伏期間があり、その後に咳こむようになります。
興奮したり環境が変わると症状が悪化して、ガチョウが鳴くような咳が長く続きます。
喉に何かつかえたような咳を一日中繰り返すようになり、咳の後に透明な流動物や泡を吐き出します。
飼い主は何かが喉に刺さっているのではないかと考え来院し、ケンネルコフと診断される場合があります。
ケンネルコフはウイルスや細菌など様々な病原体に感染することで引き起こされます。
1 単独感染(原因となる病原体が1つ)
元気や食欲があり、咳以外は普段と変わりなく生活できることが多いため、おおむね2週間以内に症状が治まる傾向にあります。
2 混合感染(原因となる病原体が2つ以上)
咳に加えて発熱や鼻水、くしゃみ、食欲不振や元気消失などの症状が見られます。
抵抗力の弱い仔犬や老犬、持病を持っていたり、免疫力が下がった犬では重症化し、命を落とす可能性があり危険です。
診断
症状が出て来院する犬の多くは、受診の1〜2週間前に咳やくしゃみをしている感染犬と接触しています。
診察する際に、優しく頸部の気管に触ると一時的に咳をします。
飼い主は、いつから症状が始まったか、咳やくしゃみをしている犬や不特定多数の犬との接触はあったか、ワクチンを接種しているかを動物病院に行く前に確認しておくと良いでしょう。
治療
1 軽症
自然治癒することが多いですが、数週間は咳などの症状が続きます。そのため運動を制限する必要があり、症状によっては咳の症状を和らげるため気管支拡張薬や鎮咳薬の投与を行います。
2 重症
原因となる病原体が複数になることが多いため、ウイルスに対しては免疫力を上げる薬剤(インターフェロン)や咳の症状を和らげる薬を投与します。
細菌に対しては抗生剤の投与が有効です。
またネブライザー(経口吸入器)がある動物病院では、気管支拡張薬と抗生剤を同時に吸入させることもあります。
予防
ケンネルコフの原因となる病原体のうち、イヌパラインフルエンザウイルスやイヌアデノウイルスⅡ型に対しては、混合ワクチン(5種以上)を接種することで重症化を予防することが可能です。
ワクチン接種を行っていても、ケンネルコフになる可能性はゼロではありません。
しかしワクチン未接種の犬よりも症状が軽症になることが多いため、定期的なワクチン接種が強く推奨されます。
また感染した犬に近づけないことも重要な予防になります。
多頭飼育の場合は、感染した犬は隔離して他の犬との接触を控えてください。
仔犬の場合、混合ワクチンを接種するまでは、犬が多く集まる場所へ行くことは控えましょう。
まとめ
ケンネルコフは、伝染力が非常に強い複数の病原体が原因となって発症する感染症です。
咳の症状が数日続く場合にはすぐに動物病院に連れていきましょう。
病院に連れて行く前に電話で症状を伝えておくと、効率的な診療が受けられて、他の犬に感染を拡げない対応をすることができます。
混合ワクチンを接種することで重症化は防ぐことが出来るため、ワクチン接種は定期的に行うようにしましょう。